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石山 新太郎; 出原 敏孝*; 野田 一房*
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THz光による低侵襲温熱治療法として体躯深部癌患部へのTHz光伝送技術開発を進めている。クラッド付マイクロ石英ファイバー(直径長さ、0.5mm150mm)の外周を金コートした2種類(ファイバー端部を直角に加工したカラム型と円錐状に加工したアンテナ型)の中実伝送線を試作し、これに円形コーン導波管と接続させた試験部を構成した。導波実験は、大出力ジャイロトロンから0.20.4THz100W級の入力を中空円筒導波管を介して試験部に導波させ実施した。マイクロ石英ファイバー出口端部からの出力計測はショットキーバリアダイオード検出器により行った。その結果、0.2THz80120WのTHz光をカラム型のマイクロ石英ファイバーに伝送させた結果、いずれの入力に対しても出力が得られなかったのに対してアンテナ型ファイバーでは同入力範囲で2090Wの出力を得ることができた。
勝山 仁哉; 武内 伴照; 鹿窪 勇太*; 野沢 康子*; 山口 義仁; 外山 健*; 西山 裕孝; 永井 康介*
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原子炉圧力容器の内面には、耐食性確保のため2相ステンレス鋼(母相のオーステナイト相(相)と10のフェライト相(相))であるオーバーレイクラッドが肉盛溶接されている。原子炉稼働中に熱時効や中性子照射を受けると、微細組織変化に伴い機械的性質が変化する。相については、熱時効により硬化することが知られている。この硬化がオーバーレイクラッドの局所的な応力・歪分布に影響し、応力腐食割れ(SCC)感受性に影響する可能性がある。そこで、硬化の原因について、ミクロ組織の相関を調べるとともに、硬化が生じた際の局所的な応力・歪分布を有限要素法により評価した。その結果、相では400Cの熱時効によりCrのスピノーダル分解が生じ、硬化することがわかった。また、クラッド中に生じる溶接残留応力を模擬した引張荷重を、微視組織を反映した有限要素モデルに負荷した結果、塑性歪はおもに相内に生じることや、硬化に伴って/相界面近傍の相側に局所的に350MPaよりも高い引張応力や大きな塑性歪が生じる可能性があることが示唆された。
勅使河原 誠; 大井 元貴; 原田 正英; 春日井 好己; 高田 弘
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大強度陽子加速器施設(J-PARC)の一つである1MW核破砕中性子源では、高分解能の中性子実験に重要な時間減衰の早いシャープな中性子パルスを生成するため、低放射化型のデカップラと呼ぶ熱中性子吸収材(Au-In-Cd材)の開発を行っている。1MWの熱入力による核発熱(最大: 5W/cm)の熱除去と熱応力(必要設計強度: 30MPa)を満足させるため、Au-In-Cd材と構造材であるアルミ合金(A5083)と接合の形成が必要である。アルミ合金は、外形150mm程度の扁平なボトル形状をしており、その形状に沿って厚さ3mmのAu-In-Cd材をアルミ合金に接合するため、その接合手法を確立することが課題である。本研究では、任意形状への応用性が高いHIP(熱間等方圧加圧)法に着目し、接合手法の確立に向けた開発を行った。100MPa圧力、1時間保持で5ケースの温度条件(490, 505, 520, 535, 550C)でHIP処理を行い、すべてのケースについて接合界面に拡散層が形成されることを確認した。特に、535Cのケースは、拡散層に金属間化合物の生成を伴うが、必要設計強度の3倍を超える十分な接合強度を持つことがわかった。
Xu, Y.*; Ma, Y.*; 出村 雅彦*; 平野 敏幸*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
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本研究ではNiAl圧延箔のメタン水蒸気改質に対する触媒特性を調べた。メタンの水蒸気改質触媒特性は固定床流通式装置を用いて、873Kから1173Kの温度範囲で評価した。キャラクタリゼーションは二次電子顕微鏡(SEM)、X線回折(XRD)、放射光光電子分光(SR-XPS@BL23SU/SPring-8)を用いて行った。NiAl冷間圧延箔は923K以上の温度で触媒活性を示す。その触媒活性は温度の上昇とともに増加した。さらに、水蒸気処理した箔は全温度範囲で圧延箔より高い触媒活性を示した。水蒸気処理はNiAl箔の触媒活性の向上に有効であることが明らかになった。表面解析の結果、水蒸気処理により表面上にNi粒子が多く生成することがわかった。これらのNi粒子が触媒活性の向上に貢献したと考えられる。
山口 正剛; 都留 智仁; 板倉 充洋; 蕪木 英雄
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マグネシウム(Mg)は最も軽い構造用金属材料として近年注目を集めているが、六方晶であることに起因して、すべりやすい底面とすべりにくいその他の面(柱面,錐面)とのバランスが悪く、加工性が悪い。そこで、数%以内のイットリウム(Y)添加によって伸びが大幅に向上することがわかっているが、Yは希少金属であるためコストの上昇を招く。そのため、希少金属ではない他の元素の添加によって加工性を改善することが求められているが、どのような元素を添加すればよいかの理論的指針がない。そこでまず、第一原理計算によりMgのすべり異方性に対するY, Al, Znの効果を調べた。本発表ではそれらの結果をもとに上記の元素添加の戦略について議論したい。
板倉 充洋; 山口 正剛; 蕪木 英雄; 都留 智仁
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マグネシウムは軽量で強度があるため、構造材料としての高いポテンシャルを有しているが結晶構造の対称性の低さから特定の方向にのみ変形する性質があり加工が困難である。それゆえ、近年はさまざまな元素を添加することでこの性質を改善する研究が各国において産学連携で進められ競争状態にある。そのような状況の下、当該課題は、これまで鉄の転位の第一原理計算を行ってきた所属研究室の経験や知見を活かすことが可能であり、実際にマグネシウムを必要とする企業との連携の下、研究が始まった。その結果、従来マグネシウムの変形を担う転位の性質は、その安定構造が第一原理計算で求められていたのみで、その移動の性質は不明であったが、本研究により、転位の構造とその移動を同時にコントロールする手法が新たに開発され、移動に必要なエネルギーを構造変化を考慮に入れた計算が可能となった。計算により得られた事実は、必要なエネルギーの大部分は構造変化のエネルギーであり、構造変化した後は転位が容易に移動することである。これにより、転位の構造を変える添加元素を見つけることで変形しやすい新合金を開発する可能性があることがわかった。
松村 大樹; 西畑 保雄; 松尾 元彰*; 高木 成幸*; 折茂 慎一*
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YMnHの元素置換効果が金属-水素結合に与える影響をXAFS法にて観察した。YMnHにおいてMn-H結合は強度を持って観測され、Y(MnFe)HのFe-H結合ではより顕著に表れた。
近藤 啓悦; 宇賀地 弘和; 中野 純一; 加治 芳行; 塚田 隆
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沸騰水型軽水炉実機材とJMTR照射材の中性子照射速度の違いがオーステナイト系ステンレス鋼の応力腐食割れき裂進展挙動に及ぼす影響を機構論的に評価することは重要と考えられる。そこで本研究では、機械特性に及ぼす照射速度影響に関する基礎的知見を得ることを目的して、JMTRにて低照射速度及び高照射速度で照射(0.5dpa)したSUS304鋼に対して引張試験片を実施し、また引張試験の中断後に電子後方散乱回折(EBSD)測定を行い、塑性ひずみレベルと微細組織変化の関係についても検討した。照射速度の異なる中性子照射材を引張試験した結果、高照射速度材及び低照射速度材の0.2%耐力はそれぞれ420MPa及び351Mpaと評価され、高照射速度材の耐力が高いことが明らかとなった。塑性ひずみを付与した試験片のEBSD測定を行いKernel average misorientation(KAM)を評価した結果、いずれの照射においても塑性ひずみと伴にKAM値の上昇がみられたが、低照射速度材は高照射速度材のKAM値よりも高いことが明らかとなった。同レベルの照射量であっても照射速度の相違が、照射硬化や照射後の変形微細組織に変化をもたらしたと考えられた。
大井 元貴; 勅使河原 誠; 原田 正英; 春日井 好己
no journal, ,
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の1MW核破砕中性子源施設(JSNS)では、パルス状の中性子ビームを物質の構造・機能を解明するための実験に供している。高い分解能を求める実験には、時間減衰の早いシャープな中性子パルスが有効であり、この目的のためにデカップラーと呼ぶ熱中性子吸収材を用いる。JSNSでは、複数の共鳴吸収材を組合せたAg-In-Cd合金の開発を行ってきた。しかしながら、Ag-In-Cd合金は残留放射能の半減期が長いため、代替材料の開発に着手した。核計算によりAgをAuに置き換えたAu-In-Cdの組合せで、中性子パルス性能が同等、かつ放射能を1/1000に低減できることを明らかにした。しかし、過去にAu-In-Cd合金を作製した例はないに等しい。そこで、本研究ではAuとCdの拡散を利用してAuの融点より低い温度でCdの蒸発量を抑制しつつ、合金を製造することを目的とした。粒状のAu, In, Cdをアルミナ製坩堝内に入れ、1気圧Ar雰囲気内で加熱溶解を行い、均質なAu-In-Cd合金材の製造に成功した。
武山 昭憲; 杉本 雅樹; 吉川 正人
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耐蝕性材料である炭化珪素セラミックス(SiC)から成るSiCセラミック薄膜は、腐食性雰囲気から水素(H)を回収する水素分離膜への応用が期待されている。SiCセラミック薄膜はアルミナ等でできた多孔質基材表面に形成されるが、SiCセラミック薄膜にH分離能を付与するには、SiCセラミックスの前駆体高分子であるポリカルボシラン(PCS)薄膜を、多孔質基材の細孔を閉塞するように形成する技術が不可欠である。本発表では、「再浸漬法」を用いてアルミナ製多孔質基材の細孔をPCS薄膜で閉塞し、SiCセラミック薄膜へのH分離能の付与に取り組んだ。PCS薄膜を表面に塗布したアルミナ多孔質基材(細孔径100nm)を、3%, 10%PCS溶液に浸漬し(再浸漬)、このときの多孔質基材内部にかかる圧力(内圧)を隔膜式真空計で測定した。その結果、再浸漬時間に比例して内圧が増加し、その増加速度は3%, 10%PCS溶液の順に遅くなり、PCS溶液がPCS薄膜を再溶解しながら基材に浸透することが確かめられた。次に3%溶液を用いて再浸漬時間1.5秒でPCS薄膜を形成後、無酸素雰囲気での電子線架橋及び焼成(700C)によりSiC薄膜を作製した。SiC薄膜のH透過率はアレニウスプロットに従うことから、PCS薄膜の再溶解とPCS溶液の浸透を利用して、アルミナ多孔質基材の細孔をPCS薄膜で閉塞し、SiCセラミック薄膜にH分離能が付与できることがわかった。
遠藤 成輝; 齋藤 寛之; 町田 晃彦; 片山 芳則
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5GPa, 600Cの条件でTiFe合金を水素化させると、新規なBCC相水素化物が形成されることを報告した。BCC相水素化物は最大で体積を21%ほど膨張させた。この値は、常温常圧近傍の水素化で得られる最大水素吸蔵量の水素化物である 相(H/M=1.9)の体積膨張率(18%)よりも大きかった。しかしながらBCC相水素化物は常温常圧下に回収できないため、水素吸蔵量を定量的に評価することができなかった。そこで本研究では、水素吸蔵量が既知の 相とBCC相の高温高圧下での格子体積を直接比較することにより、BCC相水素化物の水素吸蔵量を評価することを試みた。相は高温高圧下の条件でも構造は変わらず、BCCに変化しなかった。7-4GPaの圧力における格子体積はどちらもほぼ等しい結果が得られた。水素流体中に長時間保持しても空孔の影響は無視できる結果が得られた。以上より、BCC相の水素吸蔵量は、相と同一と見積もられた。
山口 正剛; 板倉 充洋; 志賀 基之; 蕪木 英雄
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LPSO相の変形メカニズムを調べるため、転位の動きやすさを反映すると考えられる一般化積層欠陥エネルギー(表面)を第一原理から計算した。まず、希土類元素(RE)と遷移金属元素(TM)からなるRE-TMクラスターの構造が確定しているGd-Al系について計算を行った。Gd-Al系は18R構造だが、最初の試みとして計算量の節約のため、14H構造を用いて計算を行った。その結果、純マグネシウムにおける底面すべりの最大復元力は1.3GPa、それから評価したパイエルス応力は0.5MPaとなり、実験で得られているCRSS(約50100MPa)とよい一致を示した。LPSO層におけるすべり面1と2の最大復元力は約1.7GPa、パイエルス応力は約5.0MPaとなった。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 関 修平*; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*
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炭化ケイ素(SiC)セラミックスの前駆体高分子材料であるポリカルボシラン(PCS)の薄膜に、イオンビームを照射すると、その飛跡に沿って直径数十ナノメートルのPCS架橋体が形成される。照射後、未架橋部分を溶媒で除去し、PCS架橋体をナノファイバーとして得た後、高温焼成することでSiCセラミックナノファイバーが作製できる。本講演では、このSiCセラミックナノファイバーの作製技術について解説する。はじめに、放射線架橋した前駆体高分子材料の焼成転換技術を述べた後、イオンビームによるSiCセラミックナノファイバーの作製工程を紹介し、その形成密度を照射量で、長さを膜厚で、太さをイオンビームが高分子材料に付与するエネルギー量(LET)及び高分子材料の分子量と架橋効率で制御できることを示し、イオンビームによるSiCセラミックナノファイバーの作製技術の特徴を解説する。最後に、触媒金属を含有させた混合高分子材料を薄膜の原料に用いて、金属担持セラミックナノファイバーを作製する試み等について取り上げ、応用技術の開発状況と今後の方向性について述べる。
齋藤 寛之; 遠藤 成輝; 町田 晃彦; 片山 芳則; 青木 勝敏
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錯体水素化物であるアラネート系化合物を除くと、Alを主要構成元素とする合金の水素化物の報告は少ない。Al基合金はその表面に化学的に安定な酸化膜層を形成するため、この酸化膜が水素化反応を阻害しAl基合金水素化物の探索を困難にしていると考えられる。発表者らは酸化膜を有する純Alを高温高圧下で水素化することに成功している。この手法によりAlCu合金の高温高圧下での水素化を試みた。
Shi, S.*; 大野 直子*; 鵜飼 重治*; 林 重成*; 阿部 陽介
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放電プラズマ焼結(SPS)による有機高分子(PMMA)の熱分解ガスを利用したCu基バブル分散強化合金の創製に対して、最適なPMMAの体積率及びSPSによる焼結温度を系統的に調査した。その結果、PMMAの最適添加量は5volであり、SPSによる焼結は750Cで2時間が最適であった。